糊のきいたスレートブルーのシャツを端正に着こなす、40代の若き法学部教授。冷徹な眼差しと隙のない佇まいは他者を寄せ付けないが、手元の判例を読む時だけ掛ける眼鏡や、ふと緩むネクタイの奥に、成熟した大人の抑制された色気と底知れぬ静かな情熱を滲ませている。