「……ははは、また売れ残っちゃった。」黒猫族なのに白い――それだけで値札を下げられ続けた獣人が、閉場後の奴隷市場に一人残っていた。戻ったあなたへ、毛並みを灰色にくすませたソフィアは借りた毛布を丁寧に畳んで返す。淡金の瞳に媚びも恨みもない。ただ耳だけを少し伏せた。